オンライン登山 富士山(2017/6/11 須走ルート後編)

前編のあらすじ

未明に須走口五合目を出発し、
本七合目から御来光をバッチリ激写!
その後、八合目から風が強くなり、
九合目に着いたらホワイトアウト状態

撤退か?前進か?というところで
終わってしまいました。

オンライン登山 富士山(2017/6/11 須走ルート前編)

今回はこの続きです。

6章 前進する理由

通常、風が強くてホワイトアウト状態だったら、
撤退すべきです。

でも今回は、

1 富士に何度も登って道が分かっていたこと
(残雪期の富士登山経験も何度かある)
トレース(踏み跡)がしっかりついていたこと
道の目印になるロープの杭がしっかり出ていたこと
4 雪の状態が悪くなく、慎重に歩けば、
滑落の危険は少ないこと
5 時間の余裕があること
雨や雪が降っておらず、天気予報でも
降らない予想だったこと。
過去に暴風雨の富士登山経験があり、
仮に天気が崩れても、一人なら無事に
下山する自信があったこと

この7点の理由で前進する事を決めました。

でもこれは建て前で、本当の理由は、
「ここまで来たら、なにがなんでも山頂に登りたい!」
という、登山者なら誰もが抱く純粋な気持ちです。

もちろん、純粋な気持ちだけでは登れないので、
今の状況、自分の経験、客観的なデータを
基に判断し、自己責任で登ります。

風は強いですが、ストックとアイゼンで
しっかりバランスをとり、慎重に歩けば、
もう九合目まで来ているので、山頂はすぐです。

足元に注意しながら、ゆっくり一歩一歩、
確実に歩を進めていきます。

7章 山頂から見える光景

九合目通過から 45分後、
吉田口の山頂鳥居と狛犬が見えてきました!

キタァ~~!

その瞬間、吹き飛ばされそうな突風が
吹き付けました。

山頂はさらに風が強そうです。

ガスってて見にくいですが、
山頂入り口の鳥居がロープで固定されています。

鳥居が吹き飛ばされる風速って、
どんなんなんでしょう?

確かに山頂の突風は、台風のような強風でした。

ちなみに富士山は、風速20mを超える
台風のような日が1年の3分の1あります。

過去の瞬間最大風速は91m

これだけ風が強かったら、
鳥居が飛ばされるのも納得です。

風に加え、雨や雪も降りだしたら、
撤退するしかありません。

しかし、ガスってはいたものの、ぼんやり
明るかったので、天気はこれ以上崩れない!
と判断し、山頂のお鉢めぐりをする事にしました。

吉田口にある、富士山頂上浅間大社奥宮
富士宮口山頂にも同様の浅間大社奥宮がありますが、
吉田口の社は、富士宮口の末社です。

狛犬も寒さにジッと耐えていますね。

風はドンドン強くなります。

とりあえず、休憩をかねて、山頂にある店と
神社の隙間に入り込み、風を凌ぎます。

 

この店はまだ雪に埋れてますね。

7/1の吉田口の山開きに間に合うのか?
(6/11撮影)

5月に比べ、雪は少なくなりましたが、
粗氷がすごいです。

氷点下で風が強いと、
こんな感じの粗氷が出来やすくなります。

固そうに見えますが、触るとポロポロ落ちてしまいます。

なんか下に落ちたら地獄に落ちそうな光景ですねwww
ただならぬ怖さを感じました。

御殿場口山頂まで南下してきました。
標識も雪でガッツリ埋まっています。

日本で一番高い郵便局。
雪の中に埋まって、まだポストのポの字も
見えません。

この郵便局は富士宮口の山開きと共に営業を開始し、
8月下旬までの期間限定で開いています。

こんな高い場所にあるので、
取り扱いは郵便のみですが、富士山オリジナルの
フレーム切手や登山証明書、オリジナル商品も
販売されているようです。

富士山に登頂する機会があれば、
日本一高い郵便局から大事な人に向けて、
手紙を投函するのもいいですね^^

改修工事を終え、2017年夏から、
富士宮口山頂にある浅間神社奥宮内に
戻るそうです。

この鳥居は、富士宮口山頂浅間大社
奥宮の奥にある、小高い丘に有ります。

ちなみに下の写真は、
ほぼ同じ場所で撮ったものです。

気象条件が違うと、全く別世界ですね。

8章 いざ撤退

御殿場口山頂から富士宮口山頂まで移動し、
富士宮口山頂浅間大社奥宮の西側まで着きました。

晴れていれば、富士山で一番高い剣ヶ峰が
見渡せるんですが、ガスはますます濃くなり、
前が全く見えません。

さすがにここまで視界が悪いと、
これ以上進めません。

剣ヶ峰直前には急斜面があります。

ここまで視界が悪い状態で
急斜面を登るのは危険と判断し、
剣ヶ峰登頂は断念しました。

気持ちを切り替えて下山します。

立派なつららが、富士山頂の厳しい
寒さを物語っています。

下り始めたら、急に風が止んできました。
ただ、時折突風が吹き付けるので、
慎重に一歩一歩下っていきます。

富士山に限った話じゃないですが、
下りの方が滑落や事故が起こりやすいです。

特に富士山は、急斜面で風が強く、
残雪も滑りやすいので、ストックでバランスを
取りながら下りていきます。

9章 八合目からは穏やかな世界

本八合目まで降りてくると、
ガスもだいぶ晴れてきて、
風も弱まってきました。

鳥居がだいぶ傷んでますね。
風雪の激しさが伝わってきます。

 

鳥居の少し下から北東方面を望むと、
青空が現れました。

さらに下を見ると、穏やかな青空が広がっています。

 

そして、山頂方向を見上げると、まだガスってます。

天気予報では、山頂付近の天気は、
日の出から終日曇りで風が強いとの事。

予報通りでしたね。

同じ場所からでも、見方によって、
見えるものが全く違う。

人生のあらゆる局面に通じますね。

山は人生の縮図と言えます。

赤い石の中に、きれいな青色をした石がありました。
なぜこんな色になったんでしょうかね?
不思議ですねぇ~

須走口には、砂走りと呼ばれる下山ルートがあります。

砂地なので下りやすく、
あっという間に下れてしまいます。

砂走りで一気に五合目まで下れますが、
せっかく須走口に来たので、樹林帯を楽しむ為、
六合目辺りで砂走りをやめて、樹林帯に合流します。

後ろを振り返ると、
富士山頂がだいぶ遠くなりました。

雲がかかっているのがよく分かります。

この日は結局、終日、山頂に
雲がかかっていました。

 

六合目から、背の低い灌木が増えてきました。

風が強いから、横に生えるんですね。
富士山ならではの画。

山頂とはうって変わって、
ウグイスが鳴き、穏やかな光景です。

標高が下がると、どんどん緑が濃くなり、
森らしくなってきました。

砂や岩、雪の中をずっと歩いていたので、
緑が眩しく感じます。

主要4ルートの中で、須走口は唯一緑の中を
歩けるから、単調になりがちな富士登山の
楽しみが増えます。

ここなんか森の妖精がいそうですねww

須走口のスタート兼ゴールには、
古御嶽神社があります。
厳かな雰囲気で、登山者を見守っています。

かつての登山者や富士講と呼ばれる、
信仰の為に富士山に登る人たちは、
前編でも登場した、東口本宮富士浅間神社に
参拝した後、この古御嶽神社で登山の安全を祈り、
富士山に登ったようです。

そして、無事に戻ってきたら、
感謝の意を伝え、下山したとの事。

世界遺産になり、国内外から沢山の人が
訪れようになった今、富士登山は完全に
レジャー化しています。

でも、富士山は、もともと信仰や参拝の為に
登る山だったというのが、こういった厳かな神社を
訪れると分かります。

富士山に限らず、山に登る時は、
自然への感謝と尊う気持ちを持って、
登りたいですね。

古御嶽神社を下りたら、
山荘や観光案内所がある、
須走口のスタート兼ゴールに到着です。

この入り口にある、山荘菊屋の前に来ると、
かくしゃくとしたおばあさんが出迎えてくれ、
「疲れたでしょう」と言いながら、
茶飲みにきのこ汁を入れ、満面の笑みで
差し出してくれました。

疲れた身体にきのこ汁が染み渡る。

須走口登山の締めは、この山荘菊屋で
きのこ汁を飲みながら、ゆっくり食事をするのが
オススメです!

番外編  富士山 幻の滝

富士山には残雪期の5月~6月にしか見られない、
幻の滝がある事を知ってましたか?

須走口の五合目からチョット南に行くとあります。

須走口の五合目駐車場から案内看板も出てますよ。

須走口五合目駐車場から30分くらい歩くと、
ちょっとした崖になっていて、滝が流れているのです。

富士山の雪解け水が、不浄流しと呼ばれる枯れ沢を
流れ集まって出来る、残雪期限定の滝です。

水量のピークは5月ですが、残雪の状態に
左右されるので、見に行く時はリアルタイムで
須走口の情報発信をしている、
富士山須走口新五合目・東富士山荘の
ツイッターをチェックするとよいと思います。
富士山須走口新五合目・東富士山荘のTwitter

ちなみに、富士山 幻の滝の詳しい情報は、
こちらのサイトが参考になりますよ。
富士さんぽ

富士山は独立峰で、季候条件も他の山と全く違うので、
独自の生態系が構築されています。

特に残雪期の須走口は、樹林帯、荒涼とした砂岩、
雪原、滝など、ひとつの山で温帯から寒帯まで
楽しめるので、オススメなルートです。

ある程度、雪山の経験をしたら、
登る価値があると思います。

最後に須走口のコースタイムを記載

5月、6月の残雪期の富士山(須走口)に
登る際の参考になれば幸いです。

自分の場合、登山よりも
写真を撮ってる時間の方が長いんじゃないか?
っていうくらい登山中に写真を撮っているので、
ちょっと遅めのコースタイムです。
(休憩、撮影時間込み)

1:01 須走口五合目駐車場発
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4:33  本七合目見晴館近くで日の出
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4:50 八合目着
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7:46 吉田口 山頂着
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お鉢巡り
↓↓↓↓↓↓
10:01 吉田口 山頂発
↓↓↓↓↓↓
11:05 八合目着
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12:50 六合目長田山荘着
↓↓↓↓↓↓
13:37 須走口五合目駐車場着

登り6時間45分
下り3時間36分

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