「東京街歩き」 東京ジャーミイ編

東京の意外に知られていない魅力を紹介する「東京街歩きシリーズ」を
始めたいと思います。

今回は、代々木上原にある日本最大の
イスラムモスク「東京ジャーミイ」です。

外国でイスラムモスクを見学した事は
あるんですが、
日本でイスラム教のモスクを
訪れたのは、これが初めて。

さらに、イスラム教徒から詳しい説明を
受けたのも初めてで、
今まで漠然と抱いていた
イスラムのイメージが、ガラッと変わりました。

今回は、イスラム教徒の方と接して感じた、
イスラム教の良い所を、美しいモスクの写真と
共にシェアしたいと思います。

東京メトロ千代田線ならびに小田急線の
「代々木上原」駅から徒歩5分。

井の頭通り沿いに、突如イスラム建築の
モスクが出現。

ミナレット(尖塔)とドーム、
白い大理石の建物は、まるでお城のようだ。

青い空に白いトルコ調の建物はよく映える。

ロシア革命後、ロシア領内に居住していた
イスラム教徒の一部が日本まで逃れ、

東京に定住し始めたのが1920年代。

イスラム教徒たちが集団で礼拝する為に、
1938年(昭和13年)東京ジャーミイは
建設された。

建設資金の多くは、日本人有志による寄付で
賄われたそうだ。

現在の建物は、トルコ国内の寄付によって、
2000年に建てられた。

モスクの建築資材や職人などは、
すべてトルコから派遣し、
日本の鹿島建設と
共にモスクを建てたそうだ。

入り口には、日本語でも
「東京ジャーミィ」の文字が。。

モスクは神聖な場所だが、見学は自由との
事なので、
そのまま入り口から入る。

入り口横に水道があった。

これは日本の神社でいう手水場の
ようなものだろうか?

 

中に入ると、受付とトルコの物産品を
売っているスペースがある。

売り上げは、運営費に使われているそうだ。

この日は日曜日のせいか、沢山の人が訪れていた。

 

隣の待合室が、またオシャレなデザインだ。
暖炉になるのだろうか?

待合室の前には、お茶やキャンディーがあり、
訪問者の喉に潤いを与えてくれた。

 

そして、右手には多目的ホールがあり、
日本とトルコの国旗が掲げられている。

ここでは講演やイベントが開催される他、
イスラムの本もあり、
読書をしたり、
訪問者同士で交流したり、
文字通り多目的な
用途で利用出来る場所だ。

ちなみに、土日の14:30から施設の方に
よるガイドが開催される。
この日も、とても親切に、館内やイスラムに
ついて解説してくださった。

 

多目的ホールには、トルコの首相から送られた、
聖クルアーン(イスラム教の聖典)のレプリカが
展示されている。

 

トルコの美しい美術品も数多く収蔵。

 

ガイドの方の案内で、2Fの礼拝場に上がる。

礼拝場は、日本の神社でいう本殿みたいな
神聖な場所だが、
驚く事に、見学自由で、
礼拝している人の邪魔をしなければ、

撮影をしても構わないとの事。

幾何学模様のオシャレなドアを開けると。。。
息を飲む絶景が広がっていた。。。

 

上を見上げると、迫力あるドーム天井が広がる。

まるで異国の地に来たかのような錯覚に陥った。

白い壁に、赤と青の繊細なデザインが施してあり、
吸い込まれるかのように見とれてしまう。

 

 

穏やかな午後の日差しが、
ステンドグラスを通して、
幻想的な輝きを
放って差し込んでいる。

日常の喧騒を忘れる瞬間だ。

こちらは説教台。

聖クルアーン(イスラム教の聖典)の解釈を
説明する場所。

 

礼拝場で、ガイドの方が熱心に解説して
くださった。

礼拝は「心の栄養」を取る事。
1日5回、神と向き合い、
自分を見つめ直す事で、

心に栄養を補給している。

撮影した時は、ちょうどそんな事を語っていた。

また、ラマダン(断食)についても、こう語る。

日の出前から日没まで、一切の飲食を断つ事で、
飢えた人たちの苦しみを体験し、お互い
助け合って生きていく連帯感を
養う為に行う。

そして、ラマダンが終わった後は、
皆で食べられる喜びを分かち合い、

盛大に飲み食いをする。

異教徒にも無償で食事を振る舞うそうだ。

ツアー参加者の方々は、
意外に学生や若い人も多く、
真剣にガイドの方の話を聞いている。

中には一生懸命メモを取る人もいた。

ガイドの方の説明が一通り終わった後、
ある女性が、
「なぜ、男性と女性が同じ場所で
祈る事が出来ないんですか?」
という質問をした。

この質問に対して、ガイドの方は
こう答えた。

「人間は、異性に好奇心を持つ遺伝子を持つ
(特に男)から、男女一緒に祈る事で、
祈りに集中出来なくなる」

祈りに集中する為に、男女別に祈るとの事。

なるほどぉ〜。

ガイドの方は、こうも言った。

「女性と男性が一緒に祈る事が平等ではない」
「イスラム教は、祈る機会を奪ってはいない」

イスラム教は、男女差別の象徴的な存在として
捉えられる事が多いが、
全てがそうではなく、
男女の違い、特性を鑑みて、区別している
ように見えた。

イスラムの女性たちの服装にしても、
美しいもの(大事なもの)を隠す事によって、
邪な欲望を持った男たちから身を守る役割が
あると言える。

離婚した時は、男性が女性に慰謝料を
払わなければいけない
システムもあるし、
クルアーン(イスラム教の聖典)にも、

「男でも女でも、あなたがたは互いに同士である」
(第3章195節)という一節がある。

イスラムの基本理念として、
「女性を守る」という考えがある。

イスラムの教え自体は、女性を差別している
のではなく、
地域的な慣習や文化、戦争や
社会的な背景、権力者たちの都合などで、

差別や偏見が生まれたのではないか?と思う。

ちなみに東京ジャーミイでは、
礼拝場の2階のバルコニーが、
女性専用の祈りの場になっている。

バルコニーは、男性の入場が禁止されているので、
バルコニーからの眺めは撮影出来なかったが、
礼拝場全体を眺める事が出来、1階よりも
いい雰囲気らしい。

 

ガイド中に祈りが始まった。

男たちが横一列に並び、ブツブツと唱えながら、
額と鼻を床に付け、祈りを捧げる。

 

祈りの時に、額と鼻を床につけ、額ずく行為は、
神が上で人間が下。
人間は弱いものだから、お互い助け合って生きる
っという意味があるそうだ。

絨毯にラインがあるのは、横一列に並び、
お祈りを捧げる為。

どんなに偉い人が礼拝に訪れても、
空いている列に並び、皆と一緒にお祈りを
するそうだ。

そして、祈りが終わった後、
お互い握手を交わすシーンが、
とても清々しかった。

東京ジャーミイには、周辺に居住している方
だけでなく、東南アジアからやってきた観光客も、
礼拝と観光を兼ねてやってくる。

肌の色、国籍、社会的地位、全くバラバラで、
面識がない人たちだが、神の前では横一列に
並び、礼拝が終わった後は、
人類皆兄弟
ばかりに、お互いに讃え合うところが素晴らしい。

仏教や神道は、お参りに行っても、
それぞれ個別で祈っている感覚が強いが、

イスラムは、仲間意識が強い

だからと言って、閉鎖的ではなく、
イスラム教徒以外にもモスクの見学が許され、
もてなしてくれる。

祈っている人の前を通らなければ
(神と人を遮断する行為)、

好きに歩いていいし、撮影もO.K。

とても開放的だ。

さて、祈りが終わったら、礼拝場内の装飾や
モノに目を向けよう。

礼拝場の傍らには、本棚がある。

クルアーンの教えを学ぶためにあるのだろうか?

ちなみに、クルアーン(イスラム教の聖典)は、
活字で理解するのではなく、声に出して全身で
理解する事に
重きを置かれている。

全盲の方が、クルアーンを耳から聞いて、
声に出し、暗誦してしまったそうだ。

「実践に重きを置く」
どこの世界でも同じだ。

 

いかにもイスラムらしいデザイン。

 

真ん中のくぼみがメッカの方角を表し、
そこに向かって礼拝をする。

豪華で美しいデザインの礼拝場だ。

 

美しいイスラムの模様には、
主に3種類の型がある。

1 植物模様

玉ねぎのような形をした枠の中に、
植物模様のデザインが描かれている。

植物の生命力の広がりを、
宇宙になぞらえたイメージだとか。。

 

2 文字模様

美しいカリグラフィ(文字を美しく見せる為のデザイン)
アラビア語でイスラムの教えが
描かれているそうだ。

 

3 幾何学模様

同じ模様が反復して無限に続くのが
幾何学模様の特徴。

自然界にある、あらゆるものは神が創造し、
神の創造パターンは永遠に続くという意味が
あるそうだ。

こうやって見ると、イスラムのデザインは、
シンプルだけど、神の創造を緻密な計算で
表現した、
奥深いアートだと思う。

 

夕暮れ時のモスク
ますます存在感を強めていく。

 

ちなみにドームが六角形なのは、
加わった力が強いからだそうだ。

細部に渡り、すべて計算されて
造られたのだろうか?

イスラム建築は奥深い。。。

 

日本の仏教や神社の建築様式も、神聖で
ありながら
美しく、その美しさに魅了され、
ついつい見とれてしまうが、
イスラムのモスクも、
あまりの美しさに、あっという間に時間が
過ぎてしまった。

気がついたら日が暮れ、すっかり夜に。。

夜のモスクもまた美しい。。。

 

今回、実際にイスラムのモスクを訪れ、
イスラム教徒の方と触れる事で、

イスラムのイメージがだいぶ変わりました。

イスラムは、厳格な教えを守りながら、
他者や異教徒に寛容で開放的である。

実際に接してみて、そんな印象を持ちました。

メディアや事件などで、一元的に判断する
のではなく、
実際に触れる事で、文化を理解
したいと思います。

東京ジャーミイは、異文化や美術に興味ある
方には、
とてもオススメな場所です。

興味を持たれたら、
是非、足を運んでみてください!

 

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